
「何か面白いことはないですか?」
ある程度の年齢の方からは、
「最近、気力がなくなってきてね」
そんな言葉を聞くことがあります。
言い方は違いますが、根っこの部分は似ているように思います。
毎日を過ごすことはできる。
仕事も生活も特に問題はない。
けれど、何か物足りない。
何かに夢中になったり、成長を感じたり、将来への期待を持ったりする機会が少なくなっている。
そして厄介なのは、その状態に慣れてしまうことです。
「いつか何か始めよう」
「時間ができたら考えよう」
そう思いながら日々を過ごし、気が付けば数年。
場合によっては何十年も経ってしまうことがあります。
人生を大きく変える出来事というのは、実はそう多くありません。
だからこそ、何かを変えたいと思った時に行動しなければ、何も変わらないまま時間だけが過ぎていくこともあります。
私はそれが少しもったいないように感じています。
なぜなら、人が生きがいや充実感を感じる要素には、ある共通点があるように思うからです。
それは、
「成長している実感があること」
そして、
「その先にまだ伸びる可能性を感じられること」
です。
仕事でも趣味でも構いません。
ランニングでも、テニスでも、ゴルフでも、将棋でも、陶芸でも、パソコンでも、お金の勉強でも。
人は、自分が昨日より少しできるようになったと感じた時に楽しくなります。
さらに、
「もっと先がある」
「まだ上達できる」
と感じられると、その分野は人生を支える大きな柱になります。
逆に、どれだけ頑張っても成長の見通しが持てないものや、
続けることが難しいものは、
なかなか人生の充実感にはつながりません。
もう一つ大切なのは時間軸です。
数か月楽しめるだけで良いのか。
数年続けたいのか。
それとも、人生を通じて取り組めるのか。
私は後者の視点が意外と大切だと思っています。
せっかく時間を使うのであれば、
10年後も20年後も続けられるものの方が、
人生への影響は大きくなります。
そこで私が出会ったのがスキューバダイビングでした。
ダイビングは競技ではありません。
3日ほどでライセンスを取得でき、比較的短期間で海を楽しめるようになります。
さらに経験を積めば上級資格やプロ資格も目指せます。
もちろんプロになったからといって、必ず仕事にしなければならないわけではありません。
ただ、「プロ」という一つの到達点があることは、多くの人にとって大きな目標になります。
そしてダイビングの魅力は、若さや体力だけに依存しないことです。
海を楽しみ、人と関わり、学び続けることができる。
年齢を重ねても続けやすく、活動の舞台は日本だけでなく世界中に広がっています。
また、経験を積めば積むほど、人の役に立てる場面も増えていきます。
初心者をサポートしたり。
海の魅力を伝えたり。
安全に楽しむための知識を共有したり。
自分の成長が、誰かの喜びにつながる。
そうした循環も、この分野の大きな魅力だと思います。
もちろん、全ての人にダイビングを勧めたいわけではありません。
人によって向いている分野は違います。
音楽かもしれません。
スポーツかもしれません。
創作活動かもしれません。
地域活動や仕事かもしれません。
ただ、ひとつだけ確かなことがあります。
人生に張りが欲しいと思うなら、「何かを始める前に考え続ける」のではなく、「まず一歩踏み出してみる」ことが必要だということです。
私の場合、それがたまたまダイビングでした。
もし今、
「最近、毎日が同じことの繰り返しだな」
「何か面白いことはないかな」
そんなことを感じているのであれば、
一度だけでも周りを見渡してみてください。
もしかすると、これまで気付かなかった分野が見えてくるかもしれません。
そして、その小さな一歩が、数年後だけでなく、人生そのものの方向を変えるきっかけになるかもしれません。




