10数年間に、3万ドルの資金を、8,000万ドル(約2,500倍)に増やした。
1969年
大学卒業後ジョンに誘われスタート
- ▲1,000ドル – 8回トレード(週30ドルで雇ったジョンと)
- ▲100ドル/1日 – 大豆粕1)だいずかす(Soybean meal)とは、大豆から大豆油を絞り取った粕を粉砕して作られた粉末で「大豆ミール」とも言う。醤油の原料の他、豚、鶏、牛、馬、羊、魚の飼料として、タンパク質や飼料増量剤としても利用される。
- ▲100ドル/1日 – トウモロコシ
- ▲100ドル/3日 – 小麦
- ▲200ドル/1日のことも…
- スプレットのアイデアを思いつく
- ▲500ドル/昼食 – ポークベリー2)豚の原肉
- ▲500ドル – 3回トレード
- ・3,000ドル – 父親の生命保険を元手にする
- 小麦と大豆の本を読む
- マーケット・レターを定期購読始める
- +200ドル – 小麦(初勝利)
1970年
マーケット・レターと自分の直感で
- +30,000ドル – トウモロコシ、小麦、大豆
- 一部は相場の上り途中での利食い
- 一部は下がり始めてからの利食い
大学を辞めてニューヨークへ引っ越し、自称スペキュレーター
- ・20,000ドル – 母親に借りる
- ▲45,000ドル – 茫然とストップ安を見つめる
証券会社の商品調査アナリストに就職後、禁止されてるトレードで負けては借り、負けては借り…
1971年10月
トレーダーとして成功しているエドについて、「利食いを伸ばすこと」と同様に「いかに早く損切りすることが重要か」、「トレンドに従う忍耐力の重要さ3)エド – 銀相場が一日に半ペニー1ペニーとじわじわ下がっているとき、ほとんどのトレーダーは「銀は買だ。今の価格は安すぎる。」と強気の中、「トレンドは下げだよ。トレンドが変わるまでは、僕はずっとショートしている。」を学んだ。
1972年7月
ニクソンの価格凍結政策で、先物市場も物価とともに統制されていた。4)需給関係というより、値段が上がること自体法に触れていた。
- 年収12,500ドル、預金700ドルで、口座開設できない
- 700ドルずつ出し合い、友達と共同口座を開設
- +11,300ドル(数か月で)
- ▲8,000ドル – 一回に全部かけた最後のトレード(破れかぶれだったので投げなかった)
- +16,000ドル → オーバートレードはしなくなった
1973年
政府は、価格統制は、結局人為的な品不足を引き起こすということが分かったことから、価格凍結制度を廃止し始めた。
- +40,000ドル – 大きなトレンドに乗れ
1974年
- 10万ドル達成
トレードのやり方は、まるでサーファーみたいになった。ここだと思ったときに波の先にひょいと乗り、うまくいかなかたらすぐ降りる。
次の3つがそろったとき、初めて最高のトレードが可能になる。
- ファンダメンタル分析 – 大きな流れをつかむ需給関係のアンバランス
- チャートでファンダメンタルに基づいた方向へ相場が向いているかを確認。
(例)
- 上げ相場のとき 弱い材料が出たとしてもあまり反応しない
- 強い材料には非常に敏感になる。
ルールに従ってるかというとそういうわけではなく…ゲームのように楽しんでいる。最適な条件がそろた時だけトレードするべきだとは思うけど、楽しみでもあり趣味でもあるから、なかなかそうはいかない。トレード以外の楽しみも別にないから、いろいろな条件を合わせる前にトレードしてしまう。
だけど考えているすべての条件が一致するときは、普段の5倍から6倍のポジションをとる。そんなときは大体うまくいく。
ほとんどの儲けは、条件が一致したときのトレードからもたらされている。他のやり方はほとんどトントンだから楽しんでる。大きな流れを取りにも行ったけど、2~3日のトレードで稼ぐことが多かった。
既にプロのトレーダーたちはすでにポジションをとってしまってるから、誰が我々の後で買ってくれるのか…?見せかけのブレイクが多い…。
トレンドフォロー・システムは、どこかの市場で極端な需給のアンバランス、深刻なインフレやデフレでも生じないかぎり、通用しなくなってしまった…
1984年には…
- 1974年 3万ドルを任せられた
↓2~3年後 - 1976~1977年 更に10万ドルを任せられた
↓7~8年後 - 1984年 8,000万ドルになっていた。
偉大なトレーダー、アドバイス
- 頂点を極めるトレーダーになるには、バイオリニストみたいに神に与えられた才能が必要だけど、稼げる有能なトレーダーになるのは努力だと思う。
- ひとつのトレードアイデアに対しては常に資金の5%以下の金しか使わない。そうすると20回間違っていても大丈夫。
- ストップオーダーを入れて嫌でもあるポイントで相場から抜けられるようにしておく。新たに注文を出すときは同時に。
- 利が乗っているポジションはそのままにしておいて、やられているポジション早く切るというのはどちらも同じくらい重要。
- 優れたトレーダーとは…
- 客観性があり、
- 物事に固執しない。
- 視野を広く持って物事を見ようとしている
そういう人が居たら、その人は優れたトレーダーになる素質を持ち合わせているといっていい。
注目株とファンダメンタル
基本は次の通り
- 共食いしているサメの様なプロのトレーダーたちの手に染まっているダウ採用銘柄より小型株。
- ドイツ・マルクよりオーストラリア・ドル。
- 大きいダウ銘柄より小さな店頭銘柄。
- EPS(一株当たり利益)
- EPSと考えているその株の潜在的な成長性を組み合わせて選ぶ。
- ニッチ市場でビジネスをしている会社で、市場が成熟状態ではEPSは役に立たない。
- EPSの伸びが大きい会社で、その市場外まだ未成熟のような場合、非常に魅力的。
- PER(株価収益率)
- 会社の利益成長のパターンはどうなってきたか。
- 株式市場ではその成長に対してどれだけの評価をしてきたのか。
- 高い一株当たり利益で、低い株価収益率がベストの組み合わせ。PCを使って選ぶとうまくいくだろう。
- 基幹産業。例えばタンカー運賃が値上がりする場合、海運関係がいい。
低いPER(Price Earnings Ratio)株価収益率
- 株価と企業の収益力を比較し投資価値の判断に利用される。
- 時価総額÷純利益、もしくは、株価÷一株当たり利益(EPS)で算出される。
- (例)株価が500円、一株当たり利益が50円の場合、PER=10倍。
高いEPS(Earnings Per Share)1株当たり利益
- 一株に対して最終的な当期利益(当期純利益)がいくらあるかを表す。
- 当期利益を発行株式数で割ったもの。
References
1. | ↑ | だいずかす(Soybean meal)とは、大豆から大豆油を絞り取った粕を粉砕して作られた粉末で「大豆ミール」とも言う。醤油の原料の他、豚、鶏、牛、馬、羊、魚の飼料として、タンパク質や飼料増量剤としても利用される。 |
2. | ↑ | 豚の原肉 |
3. | ↑ | エド – 銀相場が一日に半ペニー1ペニーとじわじわ下がっているとき、ほとんどのトレーダーは「銀は買だ。今の価格は安すぎる。」と強気の中、「トレンドは下げだよ。トレンドが変わるまでは、僕はずっとショートしている。 |
4. | ↑ | 需給関係というより、値段が上がること自体法に触れていた。 |